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普通二輪に乗り慣れてくると、『そろそろ大型二輪にも乗ってみたい』と思う瞬間がありますよね。でも、教習がどれくらい続くのか、自分についていけるのかは気になるところです。
結論から言うと、大型二輪を普通二輪ありで取る場合、教習所の学科教習はなく、技能教習も法令上の最短は12時限です。いちばん近道のルートなんです。
この記事では、12時限の中身を3つの段階に分けて、つまずきやすい所と流れを紹介します。
普通二輪ありなら、大型二輪の教習はどれくらい?
普通二輪(MT)の免許を持っている人が大型二輪(MT)を取る場合、教習所の技能教習は最短12時限、学科教習は0時限です。普通二輪免許から大型二輪免許へは、時限数で見ると大きく短くなります。
教習の時限数は、道路交通法施行規則の別表第四という表で決まっています。1時限は50分です。
表に書かれているのは最短の数で、上達の様子によって延びることがあります。まずは「最短でこのくらい」と考えておきましょう。
| 今持っている免許 | 大型二輪(MT)の技能 | 学科 |
|---|---|---|
| 普通二輪(MT) | 12時限(第一段階5・第二段階7) | 0時限 |
| AT普通二輪 | 16時限(9・7) | 0時限 |
| 小型限定普通二輪 | 20時限(9・11) | 0時限 |
| AT小型限定普通二輪 | 24時限(13・11) | 0時限 |
| 普通免許など車の免許だけ | 31時限(14・17) | 1時限 |
| 何も持っていない | 36時限(16・20) | 26時限 |
普通二輪持ちで大型二輪を目指す人は、表のいちばん上の行です。車の免許だけの人より19時限少なく、学科もありません。
『大型は難しいって聞くし、何十時間もかかるのでは?』と心配していた方も多いはずです。実は、普通二輪で覚えた操作はそのまま使えるので、教習は大型の車体に慣れることが中心になるんです。
中型二輪と呼ばれていた免許も同じ扱い
『自分の免許は中型二輪だけど、普通二輪と同じ?』という声もよく聞きます。今の区分の普通二輪のことを、中型と呼ぶ人は今も多いですよね。
中型二輪から大型二輪へ上げる時も、中型二輪免許ありとして扱われるのは普通二輪の行です。呼び方の違いは中型二輪と大型二輪の違いで詳しく紹介しています。
普通二輪と大型二輪で、試験の中身は何が違う?
大型二輪では、普通二輪の課題に「波状路」が加わり、一本橋とスラロームの時間の基準が変わります。試験に使う車も大きく重くなります。
普通二輪から大型二輪へ上がる時、教習でやることの多くは普通二輪と同じです。ただ、いくつかの課題で求められる基準が違います。
下の表は、運転免許試験場の技能試験の基準をもとにしています。指定教習所の卒業検定も同じような課題を走りますが、細かい採点が試験場と同じかどうかは教習所に確認してみてください。
| 項目 | 普通二輪 | 大型二輪 |
|---|---|---|
| 一本橋(直線狭路) | 7秒以上 | 10秒以上 |
| スラローム(連続進路転換) | 8秒以下 | 7秒以下 |
| 急制動 | 40km/h・乾燥時11m以内 | 40km/h・乾燥時11m以内 |
| 波状路 | なし | あり(立ち姿勢でゆっくり) |
| 試験の走行距離 | 1,200m以上 | 1,500m以上 |
| 試験車の排気量 | 300cc以上 | 700cc以上 |

一本橋は3秒長く、スラロームは1秒短くなります。つまり「よりゆっくり」と「よりきびきび」の両方が求められるんです。
急制動は指定速度も停止の距離も同じです。ただ、車体が重くなるぶん、ブレーキの感覚は普通二輪とは違って感じるかもしれません。
波状路は大型二輪だけの課題
波状路は、でこぼこが続く路面を立ち姿勢で、できるだけゆっくり通る課題です。普通二輪にはないので、初めて走る人がほとんどですよね。
試験場の基準では、波状路の9.5メートルの区間をおおむね5秒未満で走ると「明らかに速い」とされます。コツは大型二輪の波状路とはで紹介しています。
試験車はどのくらい大きい?
試験場の試験車の基準は、総排気量700cc以上1,300cc以下で、車両重量200キロ以上です。普通二輪の試験車の基準は300cc以上・140キロ以上なので、重さの違いははっきりあります。
教習所で使う車の特徴や慣れ方は大型二輪の教習車とはにまとめています。
12時限を3つの段階に分けると、つまずく所が見えてくる
普通二輪ありの12時限は「車体に慣れる」「課題を仕上げる」「検定に備える」の3段階で考えると、今どこにいるかが分かりやすくなります。段階ごとに、つまずきやすい所が違います。
12時限は、法令では第一段階5時限と第二段階7時限に分かれています。ここではもう少し細かく、自分の練習の目安として3つに分けてみました。

| 段階 | おおよその時期 | つまずきやすい所 | 対策の考え方 |
|---|---|---|---|
| 車体に慣れる | 第一段階の前半 | 取り回し・引き起こし・発進時の重さ | 体全体で押す・低い姿勢で起こす |
| 課題を仕上げる | 第一段階の後半から第二段階 | 一本橋の10秒・波状路・急制動 | 目線を遠くに・ニーグリップを意識 |
| 検定に備える | 第二段階の終わり | コースの順番・安全確認の抜け | 頭の中でコースを通しておく |
車体に慣れる段階
最初の壁になりやすいのが、エンジンをかける前の取り回しと引き起こしです。『普通二輪では問題なかったのに』と戸惑う人も多いんです。
大型の車体は、腕の力だけで動かそうとすると重く感じます。体を車体に寄せて、足でしっかり押すイメージを持つと楽になります。
例えばこんな場面です。教官から「倒れたバイクを起こしてみて」と言われ、腕で持ち上げようとして動かない。腰を落として、太ももで押すように起こすと上がりやすくなります。
詳しいやり方は引き起こし・取り回しのコツで紹介しています。
走り出してからも、最初は発進や低速での重さに驚くかもしれません。クラッチをつなぐ速さや、止まる時の足の出し方を、普通二輪の時より丁寧にするだけで安定してきます。
ニーグリップも大事なところです。両ひざでタンクを軽くはさむと、上半身の力が抜けて、ハンドル操作が楽になります。
課題を仕上げる段階
ここでは一本橋・スラローム・クランク・S字・急制動・波状路を順に練習します。普通二輪でできていた課題でも、時間の基準が変わる所は意識して練習しておきましょう。
一本橋は、普通二輪の7秒の感覚のままだと時間が足りなくなりがちです。目線を橋の先に置いて、半クラッチとリアブレーキで速さを整えるのが基本とされています。
「一本橋、もう少し粘れる?」と言われたら、速さを落とすサインです。落ちないことを最優先にして、少しずつ時間を延ばしていきましょう。
スラロームは逆に、時間の基準が1秒短くなります。重い車体を左右に倒すので、早めに次のパイロンを見て、アクセルを開けるタイミングをつかむのがポイントです。
急制動では、前後のブレーキをじわっとかけ始めて、しっかり握り込む流れを体で覚えます。車輪をロックさせずに止まるのが条件なので、怖がらずに教官の指示どおり練習してみてください。
一本橋で時間を気にしすぎて、目線が足元に落ちてしまうことがあります。目線が下がるとふらつきやすくなるので、まずは渡り切ることを目標にしましょう。
検定に備える段階
第二段階の教習が終わると、いよいよ卒業検定です。ここで多いのが、課題そのものではなく、安全確認や合図の抜けです。
『課題さえクリアすれば大丈夫』と思いがちですよね。でも、ふだんの交差点での確認も採点の対象なんです。コースを頭の中で通しておき、確認の順番まで覚えておくと落ち着いて走れます。
- コースの順番を紙に書いて覚える
- 交差点ごとの安全確認の順番を声に出して確かめる
- 一本橋と波状路の目線の位置をおさらいする
- 苦手な課題を教官にもう一度見てもらう
入校前に、普通二輪でできる準備
教習が始まる前でも、今の普通二輪でできることがあります。公道で無理のない範囲で、低速の操作に慣れておくと教習がぐっと楽になります。
- 駐車場などでの押し歩きで、車体を体で支える感覚を確かめる
- 発進と停止を丁寧にして、半クラッチの量を意識する
- 走行中の目線を、いつもより遠くに置いてみる
- 教習で使うヘルメットやグローブ、服装を確かめておく
服装や持ち物は大型二輪の教習の服装と持ち物で紹介しています。
入校から免許証を受け取るまでの流れ
入校の手続き、技能教習、卒業検定、試験場での手続きの順に進みます。普通二輪ありなら学科教習はないので、技能教習の予約が組めれば流れはシンプルです。
普通二輪から大型二輪への流れは、普通二輪を取った時と大きくは変わりません。違うのは、学科教習がないぶん技能教習に集中できるところです。
- 教習所に入校の手続きをする(持ち物は教習所の案内で確認)
- 第一段階の技能教習を受ける(最短5時限)
- 第二段階の技能教習を受ける(最短7時限)
- 卒業検定に合格して卒業証明書を受け取る
- 住所地の運転免許試験場で手続きをして免許証を受け取る
1日に受けられる技能教習には上限がある
法令では、1日の技能教習は原則3時限までで、第一段階は2時限までです。3時限を行う日も、3時限続けては受けられません。
つまり、12時限ちょうどで進んでも、教習だけで数日はかかります。予約の取りやすさで日数は変わるので、入校前に教習所へ聞いてみてください。
例えばこんな聞き方がおすすめです。「平日の夜と土日に通う場合、卒業まで何日くらい見ておけばいいですか?」と聞くと、具体的な目安を教えてもらえます。
| 通い方 | 日数の考え方 | 気をつけたい所 |
|---|---|---|
| 平日の昼にまとめて通う | 1日の上限まで予約しやすい | 第一段階は1日2時限まで |
| 平日の夜と土日に通う | 予約の空き次第で間が空く | 間が空くと感覚を忘れやすい |
| 合宿で通う | 日程が先に決まっている | 延びた時の扱いを確認する |
間が空く時は、前回の教習で言われたことをメモしておくと、次の時限の立ち上がりが早くなります。合宿については普通二輪ありで大型二輪の合宿に行くも参考にしてみてください。
教習の期限と卒業証明書の有効期間
教習は、入校から9か月以内に終える決まりがあります。仕事が忙しい時期と重ならないように、通える日を先に確保しておきましょう。
卒業証明書は、技能検定を受けた日から1年を過ぎると、試験場での技能試験の免除が受けられなくなります。卒業したら、早めに試験場へ行くのが安心です。
試験場での手数料(東京都の例)
東京都の例では、指定教習所を卒業した人の手数料は、運転免許証のみで4,200円です。マイナ免許証のみなら3,400円、2枚持つ場合は4,300円と案内されています。
ほかの道府県の額は、住所地の試験場の案内で確認してみてください。
教習所に通わず、試験場で直接技能試験を受ける方法もあります。普通二輪を持っている人は、東京都の案内では学科試験が免除されます。詳しくは大型二輪の一発試験とはで紹介しています。
教習の費用は、教習所や持っている免許で大きく変わります。内訳と抑え方は普通二輪から大型二輪へ上げる費用で詳しく見ていきます。
大型に乗り換えるなら、今の普通二輪のバイクがいくらになるかを先に確かめておくと、次の1台の予算が立てやすくなります。
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AT限定や小型限定の普通二輪から上げる時は?
同じ普通二輪でも、AT限定や小型限定だと大型二輪の教習時限は増えます。目指すのがMTかATかでも変わるので、自分の行を表で確かめておきましょう。
『自分の普通二輪はAT限定だけど、大型に上げられる?』という相談もよくあります。結論から言うと、上げられます。ただ、時限数は普通二輪(MT)の人より多くなります。
| 今持っている普通二輪 | 大型二輪(MT)の技能 | AT大型二輪の技能 |
|---|---|---|
| 普通二輪(MT) | 12時限 | 9時限 |
| AT普通二輪 | 16時限 | 10時限 |
| 小型限定普通二輪 | 20時限 | 17時限 |
| AT小型限定普通二輪 | 24時限 | 18時限 |

AT大型二輪の免許では、AT以外の二輪車は運転できません。ただ、今は排気量の上限がないので、ATの大型バイクならどれでも運転できます。
どちらを目指すか迷ったら
乗りたいバイクがMTなら、MTの大型二輪を選ぶことになります。ATのバイクだけ乗る予定なら、AT大型二輪は時限が少なく済みます。
例えば、AT普通二輪の人がMTの大型二輪を目指すと16時限、ATの大型二輪なら10時限です。6時限の差は、通う日数にもひびいてきますよね。
- MTもATも運転できる
- 乗れるバイクの選択肢が広い
- あとから限定解除をしなくて済む
- MTのバイクは運転できない
- 乗りたいバイクが変わると限定解除が要る
- その代わり時限数は少ない
AT限定の詳しい話はAT限定大型二輪免許とはにまとめています。
普通二輪から大型二輪への、よくある相談
普通二輪持ちの人から多いのは、大型二輪がどれくらい難しいのか、そして大型を取ると普通二輪のバイクも乗れるのか、という相談です。
Yahoo!知恵袋などで多かった相談を、3つ紹介します。
普通二輪でも苦労したけれど、大型は難しい?
「普通二輪を取るのにけっこう苦労した。大型二輪との難易度の差はどれくらい?」という相談はとても多いです。
普通二輪で苦労した人でも、大型の教習でゼロから覚え直すことはありません。発進やギアの操作は身についているので、増えるのは重さへの慣れと、一本橋の10秒や波状路の練習です。
『また補習が続いたらどうしよう』と不安になる気持ちは自然です。ただ、時限数は最短の数で、延びる人がいるのは当たり前なんです。延びた時の料金がどうなるかは、入校前に確かめておくと安心です。
大型二輪を取ったら、普通二輪のバイクも乗れる?
「大型二輪を取れば、今の普通二輪のバイクにも乗れるの?」という質問もあります。
大型二輪免許で運転できるのは、大型自動二輪車・普通自動二輪車・小型特殊自動車・原動機付自転車です。今乗っている普通二輪のバイクも、そのまま運転できます。
普通二輪で乗っているなら、大型は一発試験でもいける?
「普通二輪に乗っているので、大型二輪は一発試験で取りたい。無謀?」という声もあります。
普通二輪を持っていれば学科試験は免除されますが、技能試験は大型二輪の基準で受けます。合格したあとに取得時講習(東京都の例で18,450円)も必要です。ふだんの運転と試験の走り方は違うので、まずは教習所との違いを比べてみてください。
再試験のたびに受験料と試験車使用料がかかることも、東京都の案内に書かれています。何回で受かるかは人によって違うので、費用と時間の両方で考えておきましょう。
よくある質問
普通二輪ありで大型二輪を取ると、学科教習はありますか?
普通二輪の免許を持っている場合、大型二輪の学科教習は0時限です。技能教習だけを受けます。
普通二輪から大型二輪まで、最短何時限ですか?
MTの普通二輪からMTの大型二輪なら、技能教習の最短は12時限です。1時限は50分で、上達の様子によって延びることがあります。
大型二輪を取ったあと、すぐに二人乗りはできますか?
一般道では、大型二輪の免許の期間が1年未満でも、普通二輪の免許を通算1年以上持っていれば二人乗りできます。高速道路は20歳以上で通算3年以上などの条件があるので、大型二輪で二人乗りはいつから?で確かめてみてください。
大型二輪を取ったら、普通二輪の免許はどうなりますか?
大型二輪免許では普通自動二輪車も運転できるので、普通二輪のバイクにもそのまま乗れます。免許証の表記の見方は大型二輪の免許証の見方で紹介しています。
普通二輪を取ってすぐに大型二輪の教習を始めてもいいですか?
普通二輪を取ってからの期間の決まりは、教習の時限表にはありません。ただ、公道での経験があると大型の車体にも慣れやすいので、自分のペースで決めてみてください。
まとめ
- 普通二輪(MT)ありなら、大型二輪(MT)の技能教習は最短12時限・学科は0時限
- 中型二輪と呼ばれる免許も、普通二輪ありとして扱われる
- 大型二輪では一本橋が10秒以上、スラロームが7秒以下になり、波状路が加わる
- 12時限は「車体に慣れる・課題を仕上げる・検定に備える」の3段階で考えると分かりやすい
- AT限定や小型限定の普通二輪からは時限が増えるので、自分の行を表で確かめる





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